製造工程

1．圧搾工程

圧搾工程はサトウキビを搾って糖分を取り出す工程です。12本のロールを配置した4重圧搾機で搾ります。搾り出された糖液は清浄工程で不純物が取り除かれ、結晶工程へ送られます。
圧搾工程で糖分を搾り出したサトウキビの搾りかすはバガスと呼ばれ、ほぼ全量がボイラーの燃料に利用され、ボイラーからの蒸気を利用し発電しています。
工場で使用する全ての電力は自家発電によるものです。
サトウキビは無駄なく利用されています。

2．発電工程

発電工程のボイラーではバガスを燃料として蒸気が作られ、熱交換器の熱源に使われるほか、蒸気タービンを回し発電にも利用されます、いわゆるバイオマス発電です。
発電工程で利用されない余剰バガスは、堆肥化することでサトウキビ増産に利用されます。

自家発電システム

工場で使われる電力の全量が、バガスから作り出されます。
バイオマスエネルギーとしてのサトウキビだからできる特徴です。

電気集塵機

当社は原料糖工場では世界に先駆け電気集塵機を設置し煤塵飛散防止に努めています。
ボイラー排気ガスはマルチサイクロン・電気集塵機を経て、ミクロン単位の集塵を行い公害規制を十分クリアして大気放出されます。

3．清浄工程

サトウキビの搾り汁である甘蔗汁の清浄法は、石灰清浄法を採用しています。
加熱した蔗汁に石灰及び凝集剤を加え、不純物を沈殿させて、上澄み糖液を抜き取り、次の濃縮工程に送ります。
沈殿させた不純物は、連続真空濾過機で洗浄脱糖され、ライムケーキ(有機物が多量に含まれ堆肥の原料となる)として大地へ還元しています。

4．濃縮工程

濃縮工程では濃縮缶を真空状態にすることで、低温でも沸騰蒸発する原理を応用し、四重効用缶を利用して上澄み糖液を効率的に濃縮することで、高濃度糖液(シラップ)に変化させます。

5．煎糖工程

高濃度糖液（シラップ）を、さらに真空結晶缶で濃縮して、糖液中の蔗糖分を砂糖の結晶として析出させます。この操作を煎糖といいます。
煎糖は、最新技術を駆使し近代的なコンピューター制御で行われています。
小さな結晶を核として、溶けていた蔗糖分を小さな結晶核の表面に晶出させて砂糖の粒を作ります。
このような砂糖混じりの白下と呼ばれる高濃度の糖液から砂糖を分離するために分離工程に送られます。

6．分離工程

この工程では、円筒状バスケットに白下を投入し高速回転で遠心力を加えることにより、砂糖と糖蜜に分離します。
分離された砂糖は、大型のドラム式乾燥機で適切な水分量に調整し、保管倉庫に保存し出荷を待ちます。圧搾工程に投入されたサトウキビは約12時間後に砂糖に姿を変えます。

7．工程管理

弊社では工程管理のため、サトウキビの品質や製品である原料糖等の分析を行います。
およそ百数十項目のチェックにより、工程管理・製品(原料糖)の品質管理を行っています、併せて、公害防止の観点から定期的に煤煙量の測定や排水の水質測定を行っています。

8．製品出荷

当社で製造した製品(原料糖)は精製糖工場へ出荷され、精製糖工場では原料糖を再溶解し純度の高い、上白糖・グラニュ糖・三温糖などを製造しています、これらの多くの工程を経て、消費者の元へ届けられる砂糖になります。

9．徳之島の畑

サトウキビは、バガスやライムケーキなどを大地に還元して、今年も太陽の恵みとサトウキビに関わる人たちの愛情を受けてすくすくと育っています。

品質取引

買入糖度測定

平成6年から従来の重量取引から品質取引へと移行し,サトウキビの品質測定が行われています。
品質測定はOA・計測機器を効果的に配置し、立会人の監視の下,公平公正な測定を実施しております。
サトウキビは１車両ごとに重量を測定します。品質測定は、無作為に試料を採取し雑物を取り除いたクリーンな状態で測定して、その測定値を用いて買入糖度が計算されます。

ISO認証

当社は国際標準化機構(ISO)ISO9001：2000の認証を、平成19年4月に取得しました。

国際規格であるこの品質マネジメントシステムは、商品・サービスに対して、お客様そして社会からの安心・満足・信頼を高め優位性を確保するとともに経営改善にも寄与します。
弊社は原料糖を製造し、その原料糖は精製糖会社によって、上白糖・グラニュ糖・三温糖などに加工され、消費者のもとに届くという仕組みになっています。

食品製造に関わる企業として、顧客の満足を第一に、信頼され安心できる原料糖を提供するため、品質向上活動を行っています。

2018年3月23日
ISO 9001:2015認証登録